「海外乗継割引スペシャル」という制度がANAから既に発表されていて、東京在住の自分にとってはあまり関係ないし、当初はたいしたものではないと見逃していたのですが・・・某巨大掲示板などで見かけて、もしやこれって目的(=プレミアムポイント稼ぎ)&使いようによっては、かなりお得なことができちゃうんじゃない?ということに気づきました。
ANAのプレミアムポイント稼ぎは、SINタッチと言われる(OKA=NRT=SINの往復)を利用するのが、お手軽かつ効率が良い。他にもいろいろ効率的な方法はありますが、これよりお手軽なものは、なかなかないと思う。
しかしながら、2010年下半期は、スーパー旅割の羽田(HND)=沖縄(OKA)の運賃が高騰してしまったため、実際には1プレミアムポイント(PP)あたりの航空券費用が上がってしまう計算でした。つまり、HND-OKA / OKA-NRT-SIN-NRT-OKA / OKA-HND のうち、最初のHND-OKA と 最後のOKA-HNDの運賃が高くなり、さらにはスーパーエコ割のOKA=NRT=SIN部分も地味に値上がりして、とどめに燃油サーチャージも高くなるし、以前ほどのお得感がなくなっちゃったなぁ・・・と思っていたり。
ここで、今回使えることが判明したのが「海外乗継割引スペシャル」。いろいろなスケジュールパターンがありますが、我々は休みが取れないサラリーマン。とにかく一番休まず、かつシンガポールで1日滞在できるように、このSINタッチを実行できるプランを考えてみる。以下の通りとなります。
【旅程パターン1】
金曜日 NH131 東京(羽田) 15:35 - 18:20 沖縄(那覇) 海外乗継割引スペシャル
金曜日 NH136 沖縄(那覇) 19:20 - 21:30 東京(羽田) スーパーエコ割3
金曜日 NH151 東京(羽田) 23:30 - 06:20+1 シンガポール スーパーエコ割3
日曜日 NH902 シンガポール 00:55 - 08:35 東京(成田) スーパーエコ割3
日曜日 NH129 東京(羽田) 13:15 - 16:00 沖縄(那覇) スーパーエコ割3
日曜日 NH132 沖縄(那覇) 16:50 - 19:00 東京(羽田) 海外乗継割引スペシャル
これだと、金曜午後に半休を取るだけで良い。そして一度もホテルに泊まらないので、宿泊費がかからない。しかも土曜日に、シンガポールに丸一日滞在できる。オーチャードで買い物、セントーサ島もよし、ナイトサファリでもマリーナベイサンズでカジノでも、丸一日あれば何でもできる。ただ非常に残念なのは、日曜朝に成田に着いてから、羽田に電車などでチンタラ陸路移動しなくてはならない点だ。土曜日にシンガポールを22:00に出る便は、スーパーエコ割3のルールで乗れないのが苦しい(※スーパーエコ割3は現地土曜発の便には適用されない料金)。
蛇足になるが、土日しか絶対休めないし、シンガポールなどで遊ばなくても飛行機乗りっぱなしでOKという人向けのスケジュールがある。これは身体と精神の両面がやられる可能性があるので、注意が必要かと思います。
【旅程パターン2】
土曜日 NH123 東京(羽田) 08:30 - 11:20 沖縄(那覇) 海外乗継割引スペシャル
土曜日 NH2158 沖縄(那覇) 13:00 - 15:25 東京(成田) スーパーエコ割3
土曜日 NH901 東京(成田) 17:10 - 23:50 シンガポール スーパーエコ割3
日曜日 NH902 シンガポール 00:55 - 08:35 東京(成田) スーパーエコ割3
日曜日 NH129 東京(羽田) 13:15 - 16:00 沖縄(那覇) スーパーエコ割3
日曜日 NH132 沖縄(那覇) 16:50 - 19:00 東京(羽田) 海外乗継割引スペシャル
たとえば上記のような行程を、ANAのWebサイトで一括で予約すると・・・最初と最後のHND-OKAが、海外乗継割引スペシャルとして計算される。
HND=OKA往復で、9,000円(海外乗継割引スペシャル)+5,000円(スーパーエコ割の国内線切込)で、合計14,000円(往復です)という、爆安料金になります。試しに2011年1月で【旅程パターン1】のチケットを買うとすると、10月1日以降発券で燃油サーチャージが下がる(-4,000円)前提で、往復ともに予約クラスが"W"の場合、77,316円です。
【国内線普通席の場合:PPT換算】12508 PPT - 77,316円 - 6.18円/1PPT
TYO-OKA:984×2=1968
OKA-TYO:984×2=1968
TYO-SIN:2318
SIN-TYO:2318
TYO-OKA:984×2=1968
OKA-TYO:984×2=1968
さらに、国内線は当日空港のカウンターでチェックインする際に、プレミアムクラスに空席がある場合は、有償(+7,000円 ※消費税込)で、アップグレードができます。その場合、獲得できるプレミアムポイントは、50%増しになります。もしHND-OKAの4区間すべてを当日有償アップグレードした場合・・・
【国内線PCの場合:PPT換算】16444 PPT - 104,650円 - 6.36円/1PPT
TYO-OKA:984×2×1.5=2952
OKA-TYO:984×2×1.5=2952
TYO-SIN:2318
SIN-TYO:2318
TYO-OKA:984×2×1.5=2952
OKA-TYO:984×2×1.5=2952
となります。
獲得マイルも、それなりにあります。特にダイヤモンドやプラチナといったステータスを持っている人は、けっこう稼ぐことができます。例えばダイヤモンドだと、上記旅程だけで 19,132マイルを獲得できます。ダイヤモンドは、現在 1マイル=2円で交換できますので、19,132 × 2 = 38,264円の価値があるマイルを獲得できるわけです。これを、上記の国内線PCのパターンにかかるチケット代から差し引けば、実質 104,650 - 38,264 = 66,386円で、16,444PPTを稼げることになります。4.04円/1PPT となり、オソロシイほどのPPT効率です。今年の春にあったような、マイル2倍キャンペーンでもあろうものなら、ほとんどタダに近い感じになってしまいます。
修行僧と呼ばれる人々は、こういったことに目敏く気付いて、シンガポールや沖縄を往復するのだと思います。PPTを効率よく稼ぎたい人には、有用な手段かもしれません。
※ 諸々の計算は間違っているかもしれませんので、あしからずご了承ください。。