Google+ 月イチ海外旅行プランナー: 2011-01

2011-01-10

シンガポール航空(SQ):新年コロンボ(CMB)タッチ

ついにコロンボタッチ(CMBタッチ)を敢行してしまったので、経緯の記録を残しておく。

★コロンボタッチとは★
前回の記事の通り、コロンボ発券は、価格的に割と安い。そのコロンボ発の便を利用するために、とにかくコロンボに一度飛んで、観光など一切せず、到着したら空港ですぐに折り返しの便に乗って、コロンボを出発する行為。自分の場合は以下のシンガポール航空(SQ)便で敢行した。他にもタイ国際航空(TG)のバンコク(BKK)=コロンボ(CMB)間でも実施可能らしい。

【往路】SQ468 SIN 22:50 - CMB 00:05+1
【復路】SQ469 CMB 01:20 - SIN 07:40

わずか1時間15分のコロンボ滞在である。

今回のコロンボタッチの一番のリスクは、初めての国&空港で、わずか1時間15分の間に、すべての手続きを滞りなく終えて、折り返しの乗り継ぎを達成しなければならないことだ。何しろ可能なのか、不可能なのかといった基本的なことすら、確たる情報がない。

そこでリスク軽減のため、事前にシンガポールのチャンギ空港で、SIN-CMB搭乗前に、CMB-SIN間のチェックイン&発券をできないかをカウンターで確認したところ、CMB発では、オンサイトでパスポートや発券時のクレジットカード番号を確認する必要があるらしく、チャンギでCMB発のチェックインができないことが判明した。一応、インターネットチェックインを試してみると、手続きは完了したように見えるものの、「コロンボ空港で本人確認が必要になるのでカウンターに行くように」との指示が記載されている。

よって、事前チェックインは今回不可であって、コロンボでは必ずカウンターでチェックインする必要があるということだ。そうしないと有効な搭乗券が発券されない。。

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ということで、SIN-CMBの機内では、コロンボに着いたらどうしたものか、考えを巡らせながら、機内食のフィッシュカレーをぱくついていた(SQの機内食はレベルが高いと思う)。その時点で考えられた選択肢は2つ。

1.イミグレーションを通過して一旦入国。出発ターミナルのSQチェックインカウンターまで移動して、そこでチェックインをする。


2.到着ターミナル内のトランジットカウンターでチェックインし、そこで発券してもらう。

1番だと、そもそもイミグレーションを通過するのにどれくらい時間がかかるか読み切れないのと、イミグレ通過後、到着ターミナルから出発ターミナルに徒歩で移動して、SQのチェックインカウンターに迷わず何事もなく到着する必要がある。懸念点はもちろん時間が間に合うかどうかの1点。折り返しのシンガポール行きが01:20発で、SQサイトにはコロンボのチェックインカウンターは出発予定時刻の60分前に閉じると書いてあった。チャンギなどは45分前なのに、それよりも厳しい。そのため、コロンボのSQカウンタークローズは00:20。コロンボ着陸予定00:05の便から、カウンターまでわずか15分でイミグレ突破して、ターミナル移動して、ちゃんとたどり着けるかどうか。。と考えると、時間的なリスクが高すぎるような気がした。

一方、2番は安全に思える。しかしネット上の情報によると、トランジットカウンターにはスリランカ航空(UL)の担当者がいるのみで、SQの発券については不慣れなので、イミグレを通過して出発ターミナルのSQカウンターに行った方が無難、という書き込みも見られた。時間的余裕があれば、空港全体も見てみたいし、1番を選ぼうと思っていたが、上述の通りで時間的余裕など全然なく、むしろ出発60分前に間に合う可能性はほぼゼロに近いと予想して、2番を選択することにした。

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以降、時系列でコロンボ空港での状態遷移を記録しておいた。

00:09am
到着してSQ468機内から空港ターミナル内に出る。到着(=着陸)予定時刻は00:05だったが、23:54くらいには着陸してくれたので、思ったよりは早くターミナルビルに降り立つことができた。

00:12am
かなり速足で動く歩道を闊歩しつつ、歩道終点の真正面にあるトランジットカウンターのお姉さんのところに直行。SQ469へのトランジットがしたいので、発券してほしい旨を伝える。SQ468でシンガポールから到着したばかりということは、恥ずかしくて伝えられず。ネットの書き込み通り、どうやら座っていた彼女はスリランカ航空の方のようで、まずSQのカウンターに電話をかけ始めた。しかし、電話が全然つながらないようで、何回か掛け直す。こんな電話すら満足につながらない状態で、もしこのままつながらなかったら、目の前のお姉さんは、諦めて対応してくれなさそうな予感がしてきて、早くも微妙に焦り始める自分。

00:15am
SQから折り返し連絡が来るのでちょっと待ってくれと言われて、素直に少し待っていたら、トランジットカウンターの電話が鳴る。SQの担当者の模様。話が通じて、これから発券手続きをするので、準備ができるまで近くの椅子で座って待っててくださいと言われる。パスポートとeチケットの控えを提出。とりあえず一安心。

00:21am
しかし、一向に手続きが進んでいる様子がない。いったいどのくらい時間がかかるのやらとヤキモキしていたら、トランジットカウンターに別の女性がやってきて、自分のパスポートとeチケットの控えを持ってのんびりとどこかへ歩いて行った。どうやらSQカウンターまで、徒歩で必要書類を持って行って発券するようだ。あのノンビリな歩き方からすると、時間がかなりかかることを覚悟するしかなかった。。

00:30am
トランジットカウンターの電話が鳴り、応対している女性から手招きで呼ばれる。発券時に利用したクレジットカードの下4桁の番号が本人確認のために必要なので、クレジットカードの提示を求められる。提示して、それをSQの担当者に伝えてくれた。あと5分くらいで発券されるから待っててねということで、再度待ちステータスへ。

00:39am
結局、待つこと20分弱(体感的にはもっと長い)。同じ女性が無事SQの発券して持ってきてくれた。

00:41am
普通に考えれば、このままSQが出発するゲートに向かうところだろう。自分もそうしようと思っていた。しかし、余計なチャレンジ心(?)がまた頭をもたげてしまう

出発まで40分あれば、イミグレ通過してまた戻ってこれるんじゃないか??

00:45am
出来心でイミグレ通過してスリランカ入国w 入国審査官に「帰りのフライトはいつ?」「今日です」「今日の何時?」「1時20分です」「ああそう」。。この一連の会話で、審査官はまさか午後ではなく、午前1時20分の便だとは思わなかっただろう。逆に午前1時20分発だとバレていたら、通してもらえなかった気がする。

00:50am
エスカレーターを降りて右折、Baggage Claimのエリアを経由し、到着ターミナルを突破。スリランカの空気が一気に入ってくる。空港ターミナルを出て、待ち人がたくさんいるようなエリアに来ると、制限区域内にはない、その国の空気を感じられると思うのは自分だけか。なお、コロンボはこの時点で23℃で、とても過ごしやすく感じた。全然過ごしていないけどw 到着ターミナルのタクシーのお誘いなどを一切無視し、異様な速度で玄関へ向かい、出口を出て右方向にある出発ターミナルへキャリーケースを引きながらずんずん向かう。出発ターミナルは目と鼻の先で、とても近い。

00:52am
出発ターミナルにたどりつく。深夜だというのに人であふれている。まずは荷物のセキュリティチェックから。3人くらい並んでいたが、すいている列を運よく選択できて、ほどなく突破。チェックインカウンターの入り口に着くが、近い方の入り口は、スリランカ航空のカウンターのみで、SQを含む別の航空会社は少しだけ遠いカウンターエリアへの入り口から入場することになる。

00:55am
チェックインカウンターに到着。しかしもうチェックイン&発券は済んでいるので、チェックインはする必要がない。出国のイミグレーションへ一目散に向かう。

00:57am
イミグレに並ぼうとすると、係員から「出国カードは?」と聞かれる。書いてねえ!出国カードフォームが積んである記入スペースに飛んでいき、猛スピードで書き込む。再び列に並ぼうとすると、子連れの団体が山ほどやってくる。何とか先んじて3番目に並ぶ。

01:01am
イミグレーション通過。5秒くらいで出国スタンプが押された。海外では史上最速だと思われるw

01:03am
エスカレーターを上がり、土産物店が並ぶエリアを目もくれずに早歩きし、元のトランジットカウンターがあった場所までやっと戻ってくる。ここから出発ゲートへ、再び動く歩道をひたすら走る。セイロンティーなど買いたかったが、また今度かな。。

01:05am
出発ゲートに到着。まだ搭乗客が待合室にけっこう残っている状態だったので、もう少し遅くても間に合ったかも。しかしゲートクローズは基本的に出発時刻の10~15分前なので、ギリギリだったと言えるだろう。一歩間違えたら、乗れなかったり、運航遅延につながるところでもある。注意した方がいいだろう。

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ということで、今回はトランジットカウンターでCMBタッチ復路のチェックイン&発券を完了して、入出国まで出来てしまいました。

なお、入国イミグレーションに並んでから、チェックインカウンターまでの所要時間は、およそ15分。それなりにスムーズに移動できた方だと思うので、最初の選択肢で1番を採用していたら、00:20には少なくともチェックインできなかっただろう。結果的には、2番を選択して正解だったと思っている。

なぜか眠れないCMB-SINの席でこれを書いています。SIN=CMB線は、機材も乗員も変更なしの折り返し運航らしいので、往路と同じクルーに迎えられて非常に気まずい。往路は前方の入口に近い通路側、復路は後方の入口から遠い方の通路側にして、若干担当クルーが違うような気もしたものの、往路とは違ってあまりまともに見る気にもなれないw

2011-01-06

帰属意識喪失と月イチ海外の相関について。

自分がいろいろな土地に出掛けるとき、事前に情報を集めることがある。それは、そこの土地に関する歴史だ。

いきなり大きな話になって恐縮だが、世界には様々な国があり、宗教や文化、人々の考えもさまざまだ。ここまでは当たり前のことと思われている。しかし、意外とそれらに対する好き嫌いや感覚を、特に根拠もなく、いつの間にか刷り込まれていることはないだろうか。

ここで特に強調しておきたいのは、何か考えた上での良し悪しを判断しているようなケースではなく、考えもせず刷り込まれている価値だ。日本にいれば、クリスマスをキリスト教徒でもないのにイベントとして楽しむ光景で溢れている。さすがにそれはちょっと変だと思う人は多くいると思うが、さらに突っ込んで言えば、ムスリムではないのにラマダンをやろうという人は、恐らく極めて少数か、そもそもいらっしゃらないはずだ。

この理由としては、商業主義・マスコミ・広告による影響、政治的理由や歴史的背景、快楽との結合容易性などが入り混じっており、その理由を特定することは困難だし、あまり意味がない。ここでポイントとしたいのは、世界には知らないものも含めて多様な選択肢が存在していて、考えてみれば今やっていることよりも違う道を選ぶかもしれないのに、いつの間にか選ばされていて、しかもそれが常識・非常識の感覚にまで浸潤しきっていて支配されているという事実だ。

つまり、入ってくる情報は、現在は生まれながらにしていつの間にか偏っており、自分の物事に対する感覚も偏っている。正しいも悪いもない。偏っているだけだ。それが事実だと思う。これを当然に意識できている人は、あまり多くないように感じる。

例えば、日本では一夫一妻が定められていて、不倫なども文字通り倫理的に反するということで、社会的には許されないこととなっている。しかし、その理由については、意外と説明できない人が多いのではないか。なぜ説明できないかといえば、誰かが考えてそうしたわけではないからだと思う。いつの間にか、一夫一妻が正しいことであり、もっといえば、それが自然に心地よく感じられることとして刷り込まれているだけだ。最近は、離婚は社会的に受け入れられつつある印象を受けるが、かつては離婚もかなりのマイナスイメージのアイコンを有していた。そういった変遷から考えれば、一夫一妻のみを良しとする社会に変化があってもおかしくない。

自分としては、一夫一妻でも一夫多妻でも、多夫一妻でも、なんでも好きにすればいいと思っている。宗教も、どれも自分が身を投じようとは思わない。これらは、多様性として存在して良いと思っているが、これらの多様性のうちの一つに縛られることは、意味がないことだと思う。

何かの価値観を正しいと信じて、他人に強制し、異なる価値観を排除したいという欲求が生まれるから、他人を迫害し、暴力が生まれ、戦争も起きるのだと思っている。人間は、他人と価値観を共有することの心地良さと、強制することのジレンマを解決できていない、未熟な存在だということだろう。

大袈裟かもしれないが、自分としてはっきりと言えることは、海外に駐在し、それをきっかけとして旅行に足繁く出るようになってから、自分の価値観には、いかに無意識に刷り込まれた部分が多いかを思い知らされたということだ。そして、自分が知らないうちに従っていた価値には、大した根拠も理由もないものが多いことも、身をもって知ることができた。ただ、周りの人間がだいたい同じ背景を持った国内の日本人だと、多様性を感じる機会がなかっただけだ。敢えて意味のない価値に従う理由を挙げるとすれば、周りと軋轢が生じない=生きやすいというくらいだった。この理由は、ほとんどの人にとって大きな理由になり得るだろうが、少なくとも自分はそこまで考えてはいなかった。単に無意識に従っていた部分が大きかったということだ。

いろいろな国に足を運ぶにつれて、自分の土地はもちろんのこと、旅先の土地は、いったいどういう経緯で現在のような状況に至っているのかに、強く興味を抱くようになった。歴史からは、その土地の人々が無意識に承継してきた文化の理由が垣間見えるように思えたからだ。

自分はこの先、一つの価値観に縛られることもないし、他人を縛りたいと思うこともなさそうだ。今は、縛られたくないという欲求だけがある。そしてそういった考え方を助長したのは、旅先で巡り合って、体験してきた多様性の積み重ねだと思っている。このように、流浪的に世界の多様性を吸収してくると、自分がいったいどこの所在の人間だか、分からなくなってくる。日本人だとしても、いままで無意識に共感してきたことに、当たり前に共感できないことばかりになってくる。つまり、帰属意識がどんどん薄らいでいく。

これは、多様な事実から思考し、選択できる機会を得る意味では幸せであるし、日々の生活でいちいち無意識的に共感できない価値にぶち当たるようになってしまうという点では、知らぬが仏という見方もできる。帰属感の喪失は、自分が旅を経て得てきた大きな価値観の変化の一つだ。

さて、旅先では、その土地の多様性に触れて身を委ねることはあっても、旅人として扱われるが故に、その土地の人の価値に縛られることはない。いくら濃密なイスラム圏に旅行して、当地のルールに従うことはあっても、着くなりイスラム教に改宗を迫られることは稀有だろう。つまり、旅人の方が、思想的に圧倒的に自由なのだ。

一方で、国に帰ってくれば、じつは従うべき大した理由がないことに、周囲が当たり前のように無意識に洗脳されているため、その価値に縛られている社会での生活を余儀なくされる。洗脳されているだけで放っておいてくれるなら良いのだが、その価値を素晴らしいモノとして、共有するよう勧めてくる「布教活動」は、自分にとっては厄介だ。

自分にとっての月イチ海外は、唯一、自分を自分が求める状態に解放することができる手段なのだと、最近は思っている。

2011-01-01

2011

明けましておめでとうございます。

昨年は月イチで海外旅行に行こうという無謀な計画を立ててはみたものの、やはり一介のサラリーマンの身、仕事が入ったり、予算が尽きたりで、達成はできなかった。

とはいえ、仕事や生活を放り出して無理やり旅行に行くというのも本末転倒だと思っていたし、本当に自分が望むペースでひたすら旅行に出てみたら、だいたいこのペースになったということだと思っている。そして多くの人が、いろいろな事情があって、月イチで海外旅行に行けるわけではないと思っているので、程度の差はあれど、サラリーマンとしてごく一般的な境遇でどこまで出来るかということを考えて、実行までできたのは、今後のために役に立ちそうだ。

今年はどうか。第一に、仕事の状況も変わり、そもそも今までのようなペースで行けるかどうかわからない。ただ、それもまた一般的な事情だと思っている。仕事や生活の状況は、短期間に変わる人も多いだろう。そもそもこのブログは、サラリーマンとしての立場で、日程的にも、費用的にも工夫して、それで月イチに近いペースで海外旅行に行けるかというチャレンジへの備忘録的な位置付け。

そういった雇われの身ならではの制約を前提として、今年もどこまで新しい土地に踏み出すことができるか、引き続き挑戦してみたいと思っている。