同じプレスリリース内にある、マイル事後登録手続きの簡素化や、アップグレードポイントの件は、正直あまり影響がないので省略しますが、上記の必要マイルチャートの変更は、微妙に気になるところです。
#ところで、アップグレードポイントを利用するアップグレードは、そもそもチケットの対象クラスが高すぎて、比較的高いクラスが安く手に入る海外発券ですら、はたしてペイするのか微妙なのがいかにも残念。
#高いクラスを会社で購入してくれるような社用族以外には、ほとんどアップグレードの機会なんてないんじゃないかなというのが率直な感想。
話を戻して、特典航空券に関する改変ポイントは・・・・・・
【現行】2000マイル以下の行程が3つに分かれていた。
全旅程の距離 | エコノミークラス | ビジネスクラス | ファーストクラス |
---|---|---|---|
0~600 | 14,000 | 28,000 | 45,000 |
601~1,600 | 17,000 | 33,000 | 55,000 |
1,601~2,000 | 20,000 | 38,000 | 60,000 |
【改変後】2000マイル以下は1カテゴリに統一される。
全旅程の距離 | エコノミークラス | ビジネスクラス | ファーストクラス |
---|---|---|---|
0~2,000 | 20,000 | 38,000 | 60,000 |
ということで、0~1,600マイルの行程について、これまでより多くマイルが必要となり、残念ながら改悪です。が、東京ベースで考えると、1,600マイルで往復できるところは限られていて、代表的なところとしてはソウル(片道758マイル=往復1,516マイル)。ただ、ソウルはANAがかなりの本数を運航しているので、単純往復であれば、素直にANAを使うほうがお得になります(※ANA運航便を利用する場合は、ハイシーズンでも18,000マイルで済みます)。
ということで、東京発着の単純往復で考えると、もともと1,600マイル未満の国際線行程というのは選択肢が多くはないわけですが、例えば地方空港からアシアナ(OZ)でソウル往復したいとかいう場合は、ANA便は直行していないわけで、今回のケースは響いてくるでしょう。
自分自身の場合は、海外でのスターアライアンス便利用に影響があるかな、というくらい。例えば、ヨーロッパ域内で1,600マイル未満の短距離で、しかも普通にチケットを購入すると値段が高いルートはたくさんありますので、そういうときにスタアラ特典は使えるんですが、まあやむを得ないですね。
一方で、今回ニュースを見て一瞬ヒヤっとしながら、死守されたラインがあります。
全旅程の距離 | エコノミークラス | ビジネスクラス | ファーストクラス |
---|---|---|---|
2,001~4,000 | 22,000 | 43,000 | 70,000 |
このラインは、最終防衛ラインとも呼ぶべきところで、ここが改悪されたら、自分にとってはスターアライアンス特典の魅力の大半が消滅すると言っても過言ではありません。このラインは、必要マイル数に対する旅程距離が、必要マイルチャート内で随一といってよいくらい効率のいいラインになっています。スターアライアンス特典を使うなら、4,000マイルぎりぎりいっぱいの行程を組むと、消化マイル的に効率がよいのです。
で、もう一つ、特典航空券の大きな魅力は、チケットが1年間有効なことです。つまり、一度で4,000マイル終わらなくても、複数回の旅行に分けてもよいということです。それを前提として、特典航空券と、海外発券を組み合わせれば、効率が良くなることもあります。
例えば、特典航空券でHND-GMP/ICN-HKG-SHA-HND(3,937マイル)を取って、間にソウルか香港発券を組み込むとか。自分にとっては、こういう組み合わせを色々考えてプランを立てるのも、旅行の大きな楽しみの一つです。