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2010-01-11
Christ Church Melaka, Malacca, Malaysia - 12th Nov, 2006
「マラッカに行ってみようかな」と思い立ったのは、その当日の朝。当時住んでいたのが、マレーシアの首都、クアラルンプールのKLCCという市内の中心地で、マレーシア全土に向けて長距離バスが出ているプドゥラヤバスターミナルは、自宅から近くてとても便利でした。思い立って1時間後には、もうマラッカ行きのバスに揺られておりました。マラッカという街自体は、見どころが集中していて、さほど大きくはなく、日帰りでも十分だと思ったので、朝9時くらいのバスに乗って、ちょうど昼下がりにはマラッカに着くことができました。
この地には、かつてマラッカ王国がありましたが、その後ポルトガルに占領され、オランダ領に引き継がれた後、マラヤ連邦として独立する前はイギリス領というように、目まぐるしい領主交代の歴史を刻みました。それぞれの影響と、マラッカ独自の華人文化が、街に渾然一体となって残っています。
私には、この「残っている」というのが、一番しっくりきます。なぜなら、海峡でしか名前を知らなかった小さな街に息づく、東洋と西洋が融け合う文化は、現在進行形ではなく、すでに過去の遺産として時が止まっているかのようだからです。数世紀前に、港湾都市としての力は衰え、シンガポールにその座を奪われています。混成文化遺産としての存在は、歴史を重ねるほどに稀有さを深めてきましたが、その一方で醸される、時が止まった過去の街としての寂寥感が、マラッカという街の魅力だと思います。日帰りの旅ながら、ゆっくりとした歩を進めつつ、過去に思いを馳せることができた、素敵な街でした。
マラッカの一つのランドマークは、オランダ広場にあるマラッカ・キリスト教会です。オランダ統治時代に建てられ、一帯はオランダ伝来の赤煉瓦に、更に赤土を塗って仕上げた建築が並んでいました。この一帯は、華やかりし往時のマラッカを彷彿させます。
【オールドマラッカ・オランダ広場前にて】